開発途上地域の紛争や平和構築について考えるためには、現地の実態把握、他地域との比較、その現象を分析する理論的枠組み等々、幅広い論点に目配りする必要があります。 包括的な読書案内を提示するのはなかなか簡単ではありませんが、ここでは私が読んだ関連日本語文献の中で、お勧めできるものを簡単なコメント付きで紹介します。 さらに知りたい方は、以下の本の文献リストを当たるなどしてみてください。なお、私の勉強不足やアフリカ研究者としてのバイアスもあって、ここに掲げた本は関連文献の一部に過ぎないことをお断りします。 G.ジョン・アイケンベリー『アフター・ヴィクトリー-戦後構築の論理と行動』NTT出版、2004年. 戦後秩序の構築について、世界はどのような経験を有しているか。国際関係の理論と歴史を踏まえ、今日の国際社会が直面する問題を考察した研究書です。 阿部利洋『紛争後社会と向き合う-南アフリカ真実和解委員