またもや深刻な汚染水漏れである。 東京電力の福島第1原子力発電所の敷地内に設置されている地上の貯蔵タンクから高濃度の放射能汚染水が漏出した。 その量は約300トンと推定されている。この汚染水の一部が排水溝を通って外洋に流出した可能性もあるという。 汚染水問題でこれ以上、対応の遅れが続けば、第1原発の事故処理は根本から破綻しかねない。 もはや事態は、東電の取り組みだけで解決できる段階ではなくなっている。政府が前面に出て、増え続ける汚染水問題の解決に当たらなければならない。 原子力規制委員会に期待されているのは、評論家的な発言ではなく、汚染拡大防止の実効的な知恵の提案だ。世界から日本の政治の危機管理能力が注視されている。この現状認識が必要だ。 今回は、ボルトで結合した急造の貯蔵タンクから漏れた。22日の総点検で漏れが疑われる同型のタンクが見つかったことから、監視体制の強化が急がれる。 また、準